フィリップ身上書一覧(2)

めげずに2ページ目です。ぜぇぜぇ・・・。

8,エメラルドの海賊 (1973年)
☆名前
(本名):ミーブ・マクドナル
(通称):フィリップ・クィンズベリ・ド・プレシ・ベリエール
☆触込
ダンセイニのアスール王子の従兄弟
☆容姿
長髪のフィリップのイデー。プラチナ・ブロンド
☆家族
母はフィリップ幼少時に自殺。父は病死
☆その他
主人公アスールの側にあって、全ての事情を握るキーパーソンとして、 自分の心は閉ざしたまま歴史物語を進めてゆく。「一生独身だ。女などよせつけん」なんて他の フィリップでは考えられないような台詞まで出てきます。
そう言えば、フィリップが当人に面と向かって「じゃじゃうま」と呼んでいるのは、 この姫将軍クレアと、「天まであがれ!」の蓉姫くらいでしょうね。あ、アンジェリクの中にもあったかな。
ラストで家庭的に落ち着けるのはフィリップにしては珍しい。 最後のクレアとのやり取りは本当にほっとします。

9,銀色のロマンス (1973年)
☆名前
不明
☆職業
聖ジョージ学院大学高等部の教壇に立っている
☆容姿
長髪フィリップのイデー
☆その他
一コマしか出てこないので詳細不明

でも!よそ見をしている学生に、教壇用の鞭を手に、にっこり微笑み、 「ネクタイとってベストを脱いではだしになって校庭100周」とお申しつけになるなんて、 他のキャラには出来ません。
ついでに 黒板に書いてある講義のタイトルは 「フランス革命とサドの関連について」 ―― もう、一コマでも、間違えなくフィリップです!
(マーガレットコッミクス『エメラルドの海賊 後編』P.157, 角川書店 木原敏江全集11『金銀折鶴』P.152参照)
☆おまけ
『銀河荘なの!』でフィリップが大学の教鞭を取るというアイデアは この頃からのものだったのかしらん?

10,あーら わが殿! (1973年〜1974年)
☆名前
鷹塔 摩利
☆職業
私立 持堂院高等学校2年生、17歳。 当時の高校2年生は19歳くらいが普通だったのだが、新吾の父上が計算違いをして5歳で 二人を小学校に入学させたため――新吾 談
☆触込
「趣味は決闘と薔薇づくり。恋愛専科の家庭教師ならいつでもなって 差し上げる」と自己紹介してのけるのは、フィリップ系のなせる業!
☆容姿
日本人の高校生でもフィリップ顔。
椿姫のアルフレード役のコスチュームとかつらを付けた姿はもう、まんまフィリップです。 (それを4段抜きで、しょってる薔薇まで、全部てんてんで描いているんだもの、 リアルタイムには度肝を抜かれたページです)
☆家族
父一人、子一人。母は幼少時に亡くなり、父は留守がちだったので 新吾の家にいりびたって育つ
☆その他
『摩利と新吾』の設定とはちょっと違い、容姿は同じですが純血日本人。
性格的には「なんでもわかったような顔をして、ときどき面くらうほどおとなびていて、 だけどだれよりナイーブで」――風魔教授 談

11,花ざかりのロマンス (1974年)
☆名前
サン・フォンのオディロン・ガブリエル (大公)
☆職業
ルイ16世処刑直後のフランスで、亡命貴族
☆家族
父、サン・フォン大公は既に断頭台で処刑。
身分違いで正式に結婚できなかった妻は、病死。 その他は不明
☆容姿
白っぽい金髪のたてロール。顔立ち(特に後半の)が、 典型的なフィリップとは少し違うが、「目頭の水溜まり」がはっきり描き込まれている
☆その他
黒髪の青年と二人で主役を分け合うパターン。
今、読み返してみると顔立ちにもフィリップの面影が充分見えるが、初出当時はDOZIさまの キャラとしては初めて見るタイプの顔立ちで、些か戸惑った思いがありました。
このタイプの顔立ちが発展して、後の羽林中将風守や、安曇紫乃タイプのキャラが 登場したような気がします。

12,銀河荘なの! (1974年)
☆名前
フィリップ・グレイ
☆職業
故人。生前は、超一流の売れっ子作家と大学教授をかけもち
☆触込
光源氏かカザノバか。ハンサムで頭がきれてうわきもの
☆容姿
ショートカットヘアのフィリップのイデー
☆家族
妻・パンジー、一人娘・ビクトリア
☆その他
パンジー夫人に「きみはぼくの初恋のデイジーにそっくりだ」と言っているところを見ると 『どうしたのデイジー?』のフィリップと同一人物らしい。
そう言えば、『どうしたのデイジー?』のフィリップは「ときどき、とうさまのようにあそび 半分にうわきして」なんて、デイジーと結婚できても 家庭を壊さない範囲でプレイボーイを楽しむ夢を見ていたし。
ただ、出番が少ないので、はっきり確認は出来ないが、例のルビーの指輪はしていない模様。 ダクラスが素直にフィリップの好意を受け取り、しっかり駆け落ち資金にしたのでしょうか?
36歳(バイロンと同じ歳)で心臓を患い、愛する一人娘にバラの香水(ジョイ)を形見に遺して、 1年先に逝った愛妻を追うように他界。
「グレイ」という姓はペンネームではないかと推測される
☆おまけ
私が高校生の時に母の香水のうち、もっぱらジョイだけをくすねていた理由は ここにあります。今は亡きお母さま、告白とともに懺悔いたします。

13,いとし君へのセレナーデ (1974年)
☆名前
デートレフ・(フォン)・ローゼンクランツ
☆職業
ハイデルベルク大学の学生
☆触込
泣く子もだまるハイデルベルク大学の帝王
☆容姿
顔立ちは典型的なフィリップ
髪質はやや堅そうな金髪。超長髪を束ねている
☆家族
町一番の資産家の子爵家だが、家族構成は不明。 幼なじみのGFケティに惚れ込んでいる
☆その他
欧州学生フェンシングチャンピオン、 学生自治会長、町娘の人気ナンバー1。
黒髪ではないが、典型的な相棒タイプのDOZIキャラ、素直でまっすぐな 少年・テオドールと主役を分け合う。もしくは、デイジー・ダクラス・フィリップ 的トリオパターンと言うべきか?

14,白い森 (1975年)
☆名前
ヘンリック
☆触込
やすらぎの国 ヨツンヘイムのぬし
ヨツンヘイムの死の森にすむ白い王子
☆容姿
全般的に登場するのは、少しオディロン・ガブリエルの雰囲気を 持つフィリップ顔でソバージュヘアという前例のないタイプだが、長髪フィリップのイデーが 1ページ目に描かれている。
☆その他
生きた人間ではない存在で登場。フィリップは時空間のみならず、 次元も超えるらしい。たとえ亜空間に落ち込んでも自在に動き回れそうだ・・・
数百年前にヘンリック王統治下で栄えていたヨツンヘイムが、雪に埋もれてこの世のもので なくなった事情が物語中で語られる。 『2,ジークリンデの子守り歌』 参照。

15,天まであがれ!
☆名前
土方 歳三
☆職業
試衛館 師範代、新選組 副長
☆触込
沖田総司のにいさん代わり兼保護者その1
☆容姿
長髪フィリップのイデー (時代劇バージョン) 癖毛の前髪で髷を結って袴姿、長髪おろして着流し(きっとあれは大島の泥染めか本結城、 帯は献上博多のイメージに違いない)、新選組の浅黄の羽織に鉢金締めてまとめ髪、手甲が妙に色っぽい。 そして、ロココ文様もうるわしいフランス将校の軍服にとんびのマントをはおって、 傍らには蓉姫がよりそう…。
もう、これ以上、何をお望み? 物語は悲劇でも、フィリップの姿を見ていると頬が緩む哀しい性
☆その他
しばしば土方さんの上にはてんてん付きの「はなっ」が、 飛び交っています

16,王子さまがいいの! (1976年)
☆名前
サファヴィ・コーイヌールのフィリップ
☆職業
コーイヌール国の王子
隣国ペルシアのコーイヌール大使館に大使として駐在
☆触込
いつでもどんなところにも神出鬼没、うるわしの16面相。 負けしらずのうるわしの将軍
☆家族
父はコーイヌールの国王。母王妃やナディル以外の兄弟関係については、 詳細不明
☆容姿
長髪フィリップのイデー
☆その他
ペルシア風のコスチュームの数々と、いつにも増してものうげで、 切なげで、悩ましげな眼差し。 身につけている宝飾品の多さは全フィリップ中、一番。
でも、そのやっている事ときたら自分の野望のために、したたか、強引、大胆、あっけらかん。 女っけなしの長い航海の後のリアクションもフィリップ。 恋愛至上主義と博愛主義の違いを説いて しまうのもフィリップ。もちろん、最後の大団円の立役者もフィリップ!


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