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 2006年1月16日 その2


 昨年は、『杖と翼』の連載終了でDOZIファンはさびしかった反面、結衣ちゃんの新作、思いもかけなかった"イメージアルバム『摩利と新吾』"のCDによる復刻があって、うれしかったです。

 『大正浪漫探偵譚』シリーズは、前々回『千歳の再会』で大正15年まで話が進んじゃったから、去年の『望月の祭り』は結衣ちゃんの独身時代に話を戻しました。
 このシリーズ、あと何作か描きますよ。あと2本描くと単行本になるの。ただ、いつになるかというと…、うーん。

 うん、そして、縞りんごのイメージアルバムですか(笑)
 あの桜豪寮寮歌は、森田公一さんが作曲してくれたのよね。ところが、当時、私、作曲者を知らなくて文句言ったのよ(笑)
 最初はあんなさわやかで歯切れ良い曲じゃなかったの。「おれは川原の枯れすすき〜〜」みたいな、暗くて渋すぎる曲調でね。
 だから、「縞りんごたちは"猛者"だけど、心の中はロマンでキラキラしているんですよ〜」と言って作り直してもらったの。
 私は気に入っているんですが、みなさんはどうでしょうか?


28KB イメージアルバム復刻CDのカバー (左)復刻CDのライナー
 イラストはLPのジャケット用に描き下ろされたもの。
 収録内容その他詳細は、このサイトのTundra Taiga Blizzardにある書籍(2)をご覧ください。そちらでは大きな画像もご覧になれます。
 LPの情報は、同じく書籍(1)に掲載しています。




 先生のお年賀状はお描きになった絵が多いのですが、今年は写真で、「犬オタクと化しております」と文章が添えられています。秋田文庫『ダイヤモンド・ゴジラーン』の「お茶の時間」に描いていらっしゃるように、先生はもともと犬がお好きですよね。

 年賀葉書にも書きましたが、妹の家のパピヨンです。レオという名は「タイタニック」のディカプリオから姪がつけました。近頃は、「今のディカプリオはあまり好きじゃない」なんて言ってますけど(笑)
 妹は近所に住んでいるので、レオの散歩のときに家にも寄るんですよ。そうすると私も母も大甘の顔になるの。デレデレね。  本当はねえ、私は大型の日本犬が好きなんだけど、小型犬もなつくとかわいいですものねえ。




 今年は『杖と翼』の文庫が出るそうですね。しかも、今、加筆中、それも160ページも!

 小学館文庫の編集様から「何ページ増えてもいいですよ」と言われたし、私は文庫を「作品の最終形」だと思っているので、自分の気が済むまで描き足します。私が「勝手に」描き足すのだから、原稿料は出ないのですが(笑)
 PFコミックスのほうも雑誌の統合などあったけど、精一杯の連載をまとめた本だから当然愛着はありますよ。全7巻になるはずだった作品をがんばって踏んばって6巻で完結させたからね。
 でも今度は文庫版として描き直したり、描き足したりです。
 こういう土木工事は手間がかかってねー(泣)


 土木工事、ですか?

 大ゴマを使いたかったけど、連載時にはページ数の関係で小さく処理した箇所があるの。それを大ゴマに描き直すの。たくさんあるのよ。
 まず、原稿用紙の真ん中に小さいコマをぽんと置いて、それから手足を伸ばして背景を描いて、大ゴマにします。切ったり貼ったりの土木工事(笑)
 コマ割りを変えるだけじゃなくて、連載中に泣く泣く削ったエピソードをいくつも描き下ろしました。レオンとリュウの殴り合いの場面とか。


 わあ、あのふたりの殴り合いですか!

 そうよ〜、男同士が分かり合うためには、どうしたって殴り合わなきゃ!(笑)
 そのほかにもレオンの婚約者アンリエット嬢の話を描いたでしょ、レオンの忠実な執事ビィリエの過去と…。
 そうそう、ヴァンデーも、アンリ・ド・ラ・ロシュジャクランも描きますよ。若い巻き毛の美形のロシュジャクラン伯爵ね(笑)
 この加筆は、背景からモブまで私がひとりで描いています。ベタぬってトーンを貼って…。なんかデビュー当時を思い出して懐かしいわ(笑)
 アシスタントさんに少しは手伝ってもらうけれど、基本的に大半は自分でやります。疲れるけど楽しいんですよ、これが。

 文庫の描き足しが終わったら、「フラワーズ」に読み切りで『杖と翼』番外編を描きます。7月号(06年5月28日発売)掲載の予定です。
 「DOZI流こだわりのフランス革命」は本編で描き終えたから、こんどは本編で描けなかったリュウやファーブルの「逃がし屋の事件簿」になると思う。たぶん……(汗)
 がんばりますので、読んでね(はぁと)


 今年はテレビ出演をはじめ、DOZIファンはさびしい想いをしなくてすみそうです(笑)

 文庫版の『杖と翼』は全4巻になります。これから描き下ろす番外編は、文庫には収録されません。
 160ページ加筆といっても、1冊あたり40ページ追加という単純計算じゃなくて…。
 うん、どこがどう増えて、どのページがどう変わっているかは…、とにかくたくさんあるので、PFコミックスと見比べても楽しいんじゃないかしら。


 私は初出の「プチフラワー」や「フラワーズ」とも見比べられます(笑)

 そうね、雑誌と単行本とも、違うところは違うものね。ちょこちょこ直しているし(笑)
 文庫は、今年(2006年)5月に1巻と2巻、6月に3巻と4巻が出る予定です。ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
 その時、感想も聞かせてもらえるとうれしいです。


 とっても楽しみです。もちろん感想もお送りします。


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  〒101-8001  東京都千代田区一ツ橋2−3−1
  小学館『フラワーズ編集部』 木原敏江先生

     こちらに送れば、間違いなくDOZIさまに転送されます。
     お忙しいのでお返事は書けませんが、届いたファンレターは必ずお読みになるそうです。
2006年1月16日電話にて
引用転載厳禁
(2006.3.28 up)

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2006年1月16日 その1

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