大野和士(指揮者) Kazushi Ono,conductor |
大野和士は、2018年 9月から新国立劇場の芸術監督に就任。
2015年4月、東京都交響楽団の音楽監督に就任、
2015年9月には、スペインのバルセロナ交響楽団の音楽監督に就任している。
2002年9月、ベルギー王立歌劇場(通称;モネ劇場)の音楽監督に就任、
センセーショナルな 「エレクトラ」でのデビュー後、
「タンホイザー」、「さまよえるオランダ人」、「アイーダ」、
「2人のフォスカリ」、「ドン・ジョヴァンニ」、「ピーター・グライムズ」、
「ホヴァンチシナ」、「影のない女」、「ボリス・ゴドゥノフ」、「ファルスタッフ」、
「トリスタンとイゾルデ」、「炎の天使」、「放蕩息子」、「ウエルテル」、「運命の力」などのレパートリと共に、
毎年、新作オペラの世界初演を手がけ、フランチェスコーニ作曲 「バラータ」、
細川俊夫作曲 「班女」、
フィリップ・ボスマンス 「令嬢ジュリー」など次々に指揮、
いずれも楽壇の話題をさらった。
ことに、細川、ボスマンスのオペラ2作は、
フランス・エクソン・プロヴァンス音楽祭との共同プロダクションとして、
世界的な注目を集め、「同音楽祭、最高の出し物」(ニューヨーク・タイムズ)と評された。
2005年 9月−10月にはモネ劇場を率いて来日公演をおこない、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」、
マーラーの交響曲第5番、「シェエラザード」など、オペラとコンサートの両面において大成功を収めた。
2007年から2008年にかけては、ミラノ・スカラ座に加え、
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場、グラインドボーン音楽祭、
パリ・バスティーユ劇場へも一挙に出演という快挙を成し遂げた。
また、2011年2月にはバイエルン州立歌劇場へデビュー。
モネ劇場との録音では、ボスマンの「令嬢ジュリー」、
同歌劇場管弦楽団とのマーラーの交響曲第2番「復活」、
プロコフィエフのピアノ協奏曲全集(エル・バシャ)、
ターネジ、リーム、ベンジャミンの作品集などがある。
また、ボスマンの「令嬢ジュリー」のDVDのほか、
ヴェルディ「アイーダ」(ロバート・ウィルソン演出)、
ストラヴィンスキー「放蕩者のなりゆき」のDVDも発売されている。
1996−2002年、バーデン州立歌劇場(ドイツ、カールスルーエ)音楽総監督(GMD)を務め、
ワーグナー演奏に特に伝統のある同劇場で、
日本人として初めて 「ニーベルンクの指輪」四部作を通して指揮したほか、
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、 「さまよえるオランダ人」、
「トリスタンとイゾルデ」、 「ローエングリン」、 「パルジファル」など、ワグナーのほとんどのオペラを指揮。
またヴェルデイの 「アイーダ」、「マクベス」、「アッティラ」、
プッチーニの 「トスカ」、
ベルリーニの 「ノルマ」など、イタリアオペラでも高い評価を得た。
一方、現代のオペラ作品にも力を入れ、
ヘンツェ 「若き貴族」、
ジークフリート・マトウス 「ファリネッリ」(初演)、
シュレーカー 「宝探し」、
ウィルフレード・ダンナー 「ノアの箱船」(初演)など、
常に欧州楽壇に話題を提供し続けた。
オペラでの客演では、
ハンブルク州立歌劇場 「リゴレット」、
ベルリン州立歌劇場 「サロメ」、
ベルリン・ドイツ・オペラ 「タンホイザー」、
ボローニャ市立歌劇場 「魔笛」などに登場。
2005年4月のシャトレ劇場(パリ)におけるヘンツェ 「バッサリーズ」
(バッカスの巫女たち)では、フランス放送局組合のストの結果としてオーケストラが
出演できなくなるという危機に際し、70時間に及ぶ作業で3台のピアノを中心とした小編成の
スコアに編曲して上演、かえって未曾有の大成功を収め、
「アッバードの最良の瞬間を思い起こさせる指揮者」(ル・モンド・ドゥ・ラ・ミュジーク)と評された。
2007年から2008年にかけては、ミラノ・スカラ座
2007年ショスタコーヴィチ「マクベス夫人」、
2008年ヴェルディ「マクベス」と連続して指揮したほか、
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場 「アイーダ」でデビューの後、
グラインドボーン音楽祭 「ヘンゼルとグレーテル」、
パリ・バスティーユ劇場 ヒンデミット 「カルディヤック」
も指揮するという快挙を成し遂げた。
シンフォニー・コンサートの分野でも、常任指揮者を務めた東京フィルハーモニー交響楽団との
「オペラ・コンチェルタンテ・シリーズ」をプロデュースし、
シュレーカー「はるかなる響き」、 ツェムリンスキー「フィレンツェの悲劇」、
ヒンデミット「三部作」、 プロコフィエフ「炎の天使」、
ショスタコーヴィチ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」、
ヤナーチェク「イエヌーファ」、 シュトラウス「無口な女」など、
日本では取り上げられる機会の少ない優れた作品を一貫して取り上げ、
このうち、ヒンデミット「三部作」は1995年文化庁芸術祭大賞を受賞している。
シンフォニー・コンサートでの客演は、
サイトウ・キネン・オーケストラ(松本)、
東京都交響楽団、
新日本フィルハーモニー交響楽団、
日本フィルハーモニー交響楽団、
NHK交響楽団、
大阪フィルハーモニー交響楽団、
仙台フィルハーモニー管弦楽団、
京都市交響楽団、
九州交響楽団、
ボストン交響楽団、
ハンブルク北ドイツ放送交響楽団(NDR)、
フランクフルト放送交響楽団、
ケルン放送交響楽団、
南ドイツ放送交響楽団(SWR、フライブルク)、
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、
国立リヨン歌劇場管弦楽団、
リヨン管弦楽団、
ボルドー管弦楽団、
フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団、
アンサンブル・アンテルコンタンポラン、
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 、
デンマーク放送交響楽団、
イエーテボリ交響楽団、
フィンランド放送交響楽団、
シアトル交響楽団、
イスラエル・フィルハーモニック管弦楽団、
ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団、
BBC交響楽団(ロンドン)、
BBCフィルハーモニー管弦楽団(マンチェスター)、
BBCウェールズ交響楽団、
バーミンガム市交響楽団、
ハレ管弦楽団、
ウイーン放送交響楽団、
ミラノ・スカラ座管弦楽団、
フェニーチェ歌劇場管弦楽団(ヴェネツィア)、
イタリア国立放送交響楽団(トリノ)、
ジュゼッペ・ヴェルディ管弦楽団(ミラノ)、
トスカニーニ・フィル、
ローマ・サンタ・チェチーリア管、
フィレンツェ・マッジョ、
スイス・ロマンド管弦楽団、
スペイン国立管弦楽団、
マーラー・チェンバー・オーケストラ など多数。
1960年東京生まれ。東京藝術大学にて指揮を遠藤雅古氏に師事
1986年9月よりバイエルン州立歌劇場にてヴォルフガング・サヴァリッシュ、ジュセッペ・パタネー両氏に師事
1987年には第3回アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクール(パルマ)で優勝。
1988年から1996年までザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団
の常任指揮者、音楽監督・首席指揮者。
1992年から1999年まで東京フィルハーモニー交響楽団の常任指揮者
を経て、現在は同楽団桂冠指揮者
1996年から2002年までバーデン州立歌劇場(ドイツ、カールスルーエ)音楽総監督
2002年から2008年までベルギー王立歌劇場(通称;モネ劇場)音楽監督
2008年からはフランス国立リヨン歌劇場 首席指揮者
2015年4月、東京都交響楽団 音楽監督に就任。
2015年9月、スペインのバルセロナ交響楽団 音楽監督に就任
2018年9月には、新国立劇場の芸術監督に就任した。
1993年 第1回渡邉暁雄音楽基金音楽賞
1995年 東京フィルとの「オペラコンチェルタンテシリーズ」に対して文化庁芸術祭大賞
1997年 第7回出光音楽大賞
2002年 第1回斎藤秀雄メモリアル基金賞
2006年 フランス批評家大賞、ヨーロッパ大賞
2007年 芸術選奨文部科学大臣賞
2008年 紫綬褒章
2010年 第41回サントリー音楽賞、日本芸術院賞・恩賜賞 などを受賞
2010年 文化功労者
2017年 フランス芸術文化勲章「オフィシエ」を受勲
同年 リヨン市特別メダル
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