◆◆ 大野和士からの感謝のメッセージ ◆◆ |
モネ劇場初来日公演にお越し下さった皆様、公演を成功に導くため御尽力頂いたすべての
皆様に、この場をお借りして心より御礼を申し上げます。 2つのシンフォニー・プログラムと、「ドン・ジョヴァンニ」公演に加えて、同劇場の活動の 大きな柱の一つである、お子さんの教育プログラムなどを通じて、現在ヨーロッパ・オペラ界の 牽引車たるこの劇場の、最良の一部分を紹介致すことができ、この上ない幸と存じます。 皆様の暖かい御支援に、楽員、歌手、スタッフ、私共々、大変感激致しました。 またブリュッセルで、あるいは日本で皆様にお目にかかれるよう、劇場関係者一同、心より 願っております。 尚、今回の「ドン・ジョヴァンニ」公演では、私としては初めてチェンバロを2台使用して、 レチタティーヴォを演奏致しました。 1台はフランス製(演奏 ペーター・トメック)、もう1台はフラマン製(演奏 大野)。 つまり、オーケストラ・ピットの中央に、ベルギーの国旗が掲げられていたことになります。 お気付きになられましたか? 実際、音楽的には、2つの異なる音色の楽器を組み合わせ、装飾音のスタイルを弾き分けたり しながら、この作品の、バロックから古典を経て、よりロマン的な世界に至る流れを明らかに したいと思いました。 オーケストラの音色、奏法も、それに合わせて、1幕から2幕にかけて、大きく変化していた ことも、お楽しみ頂けたとすれば、嬉しいかぎりです。 再び皆様と音楽の喜びを分かちあえる日を心待ちにしております。
感謝をこめて 大野和士
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(2005.10.16 up)
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